2014年10月28日
Web広告の新しいスタイル「DSP」についての基本知識

DSPというサービスを知っていますか?
2014年にヤフーがサービス開始するなどで大きな注目を集めているこのDSPは、アメリカの主流となりつつあるアドテクノロジーのことを指します。
日本では2011年ごろに大手広告主・広告代理店を中心に利用が始まりました。
昨今のwebにおけるトレンドと言えるので、しっかりと知識を身につけましょう。
ディスプレイ広告の変化
ディスプレイ広告は急速にシステムを変えています。
ディスプレイ広告の初期は、広告主がメディアに対してバナーを入稿、一定期間広告掲載する「純広告」ばかりでした。
しかし、多数のメディアで広告を配信できる「アドネットワーク」「アドエクスチェンジ」が使われるようになり、広告のあり方も進化していきました。
この変遷がDSPの誕生に大きく関わっています。
DSPとは

DSPはDemand-Side Platformの略で、需要側(広告主側)の広告効果を高めるためのツールです。
アドネットワークやアドエクスチェンジを束ね、広告枠の買い付け・配信・効果測定を自動化したもの。
従来の広告配信は、広告枠の売買が基本で、事前予約で出稿されるものでした。広告は常時掲載。
当時の広告配信は、配信開始後に予算変更が不可能であること、広告効果は広告枠のポテンシャルに依存する点などのデメリットがありました。
DSPの場合、広告主が設定した「有益なオーディエンス」のみをターゲットとするもの。
例えば「健康に興味がある30代女性をターゲットにしたい」と広告主が設定した場合、その条件にあったユーザーがサイト閲覧した場合にのみ広告が配信されます。
これによってコストパフォーマンスの高いwebブランディングが実現され、コンバージョン数の増大、CPAの低減が可能です。
RTB

このサービスはリアルタイム入札(RTB Real-Time Bidding)であることが最大の特徴。
DSPで広告を配信する際の流れは以下の通りです。
● ユーザーがサイトにアクセスした際に、SSPと呼ばれる広告枠側のシステムが提携DSPに対して広告枠を購入するか否かのリクエストを送信● DSP側はその広告枠が自社で配信したい場合にのみ入札● 入札がなされた広告主間でオークションが発生し、このオークションで最も高い金額を入札した広告主の広告が、2番目に高い入札単価に+1円された価格で配信
この一連の流れを0.1秒以内に、かつ自動的に行うのがRTBです。
DSPとSSPのやりとりを自動的に行うためにRTBは不可欠で、RTBこそがDSPの要と言えるでしょう。
DSP事業を展開している企業
最後に国内でDSPを提供している企業を紹介いたします。
国内で初めてDSPを本格的に事業化した企業スマートフォンに特化したDSP「Dynalyst(ダイナリスト)」を提供国内最大規模の売上シェアを誇る「MicroAd BLADE」を提供
近年ではシステムの急速な進化によって、広告の効果が向上しているため、企業にとってweb広告の重要性がさらに高まっています。
DSPは今後さらなる発展が期待されているサービスですので、webに携わっている方ならばDSPの知識を覚えておきましょう。
アメリカの主流アドテクノロジー「DSP」が、日本でも流行の兆しを見せています。Webに関する仕事をしている方はDSPの基本をぜひ覚えておいてください。
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- by 佐藤司
- at 18:39
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